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北陸新幹線で大型物流ドローンの資機材搬送を実証|“運べない”という課題に、技術と運用で向き合う

1月26日
読了時間: 6分

更新日:4 日前

監修:岩岡真吾(株式会社TRIPLE7 代表取締役/元JAL国際線パイロット)

最終更新日:2026年10月7日


「雪で道路が塞がれ、車両が現場に入れない」

「人力では運べない重量物を、どうやって現場へ届けるか」

鉄道保守や災害対応の現場では、こうした課題が現実のものとして発生します。そしてこれらは、状況に応じて現場で判断と行動が求められる課題でもあります。


この記事の要点

  • 2025年12月19日、北陸新幹線(越前たけふ〜敦賀)区間で、大型物流ドローンによる資機材搬送を実証しました

  • 新幹線の線路の上を大型物流ドローンが飛んだ、日本で初めての実証です

  • 安全確認はDJI Dock 3、資機材の輸送はDJI FlyCart 100と、役割を分担して運用しました

  • 80kg級の資機材を、荷下ろしから帰還までを含めた一連の流れで運びました

  • 西日本旅客鉄道株式会社・ジェイアール西日本商事株式会社と連携して行いました





目次


現場課題に向き合う企業として


株式会社TRIPLE7は、こうした「運べない状況」に対し、技術と運用の両面から解決の可能性を探るため、検証に取り組みました。

その一環として、西日本旅客鉄道株式会社およびジェイアール西日本商事株式会社と連携し、2025年12月19日、北陸新幹線(越前たけふ〜敦賀)区間にて、大型物流ドローンを活用した資機材搬送の実証実験を実施しました。

本実証は、実運用を見据えた検証として、安全確認から輸送、荷下ろし、帰還までを含む一連の運用プロセスを実施しています。

現場での活用可能性と安全性を検証する取り組みです。


北陸新幹線の高架の近くで、資機材を吊り下げて運ぶ大型物流ドローンDJI FlyCart 100(株式会社TRIPLE7の実証)

実証の目的「飛べるか」ではなく「使えるか」


今回の実証で確認したかったのは、大型物流ドローンが現場の運用として本当に役立つのかという点です。

単に「飛ばせるか」を見るのではなく、安全確認から輸送、荷下ろしまでを含む運用プロセスが現場業務として成立するかを検証しています。

想定したのは、たとえば次のような状況です。

  • 豪雪地帯で道路が寸断され、車両が進入できない

  • 山間部や急峻な地形で、人や車両による運搬が難しい

  • 災害発生時など、人力での資機材搬送に限界がある


これらは、鉄道保守や災害対応の現場で現実に起こり得る条件です。

だからこそ、「飛行の可否」ではなく、現場で使える運用になっているかを主眼に検証しました。


運用検証 役割を分担したドローン活用モデル


本実証では、現地の安全確認を担う DJI Dock 3 と、資機材輸送を担う DJI FlyCart 100 を組み合わせた運用を実施しました。

DJI Dock 3を活用し、着陸地点および周辺環境の安全確認を遠隔で実施。地面状況、障害物の有無、人や車両の動線などを事前に把握し、安全な運用判断に必要な情報を取得しました。


トラックの荷台に設置したDJI Dock 3で、荷下ろし地点の安全を確認する準備(株式会社TRIPLE7)
※トラック荷台に設置したDJI Dock 3を活用し、資機材荷下ろし地点の安全確認を行うドローン運用

その後、DJI FlyCart 100による資機材輸送を実施し、荷下ろしから帰還までを含めた一連の流れを確認しました。


JR関係者とTRIPLE7のドローンチームによる、DJI FlyCart 100の離陸前点検
※飛行に先立つDJI FlyCart 100 の機体状態・周辺環境の離陸前点検

上空で待機するDJI FlyCart 100の下で、輸送する資機材の玉掛け作業を行う様子
※DJI FlyCart 100が上空で待機する中、輸送物資の玉掛け作業を行う様子

荷下ろし地点で、大型物流ドローンが運んだ資機材の到着を確認する作業員
※荷下ろし地点で輸送物資の到着を確認する様子

安全確認と輸送を役割分担する運用モデルを実際の鉄道敷地内で検証できたことは、今後の保守・災害対応における新たな可能性を示すものとなりました。


安全への取り組み 多層的な運用設計


現地でドローンを遠隔操縦・監視するTRIPLE7の運用チーム(中央:増田彪吾、右:岩岡真吾)
真ん中:操縦を行う統括ボスインストラクターの増田彪吾(ますだひゅうご) 右:安全管理を行う代表取締役社長の岩岡真吾

本実証実験では、安全管理を最優先事項とし、

  • 複数名体制による事前確認

  • 操縦・監視・運用管理の役割分担

  • 明確な中止判断基準の設定


といった、多層的な運用体制を構築しました。

天候や周辺状況、第三者の立ち入りなどを常時監視し、状況に応じて運用内容の見直しや一時中断を行うことで、事故を未然に防ぐための運用設計を重視しています。


現場の声 80kg級資機材を「運べる」という意味


豪雪地帯や斜面、トンネル上部といった現場では、これまで資機材の運搬そのものが大きな負担になっていました。

今回の実証を通じて、大型物流ドローンがそうした環境でも有効な搬送手段になり得ることを確認しました。

現場を管轄するJR西日本 金沢支社の濵野利貴氏は、次のように述べています。


大型物流ドローンの実証について取材に答えるJR西日本 金沢支社の濵野利貴氏

異常時などが発生した際、積雪量によっては道路が封鎖され、車両で現場へ侵入できないケースがあります。80kg級の資機材は人力での運搬が難しく、作業者への負担も大きいため、今回のようにドローンで資機材を搬送できることは、非常に有効だと実感しました。

現場の負担軽減と安全確保の両立は、今後の保守・災害対応において重要なテーマです。


今後に向けて 現場実装を見据えて


「運べない」という課題は、災害対応やインフラ保守の現場において、これからも向き合い続けていくテーマです。

今回の実証は、大型物流ドローンがその課題解決に向けた現実的な選択肢になり得ることを示す一歩となりました。

今後は、本実証で得られた知見をもとに、より多様な環境・条件下での検証を重ねながら、現場実装を見据えた運用設計と安全性の検証を継続していきます。

株式会社TRIPLE7は、技術と運用の両面から現場課題に向き合い、社会インフラを支える取り組みを進めてまいります。


実施概要(まとめ)


  • 実施日:

    2025年12月19日(金)


  • 実施場所:

    北陸新幹線 越前たけふ〜敦賀駅間(JR西日本敷地内)


  • 実施内容:

    DJI Dock 3 による着陸地点および周辺環境の安全確認

    DJI FlyCart 100 による資機材輸送および荷下ろし


  • 使用機材:

    無人ドローン運用ステーション:DJI Dock 3

    大型物流ドローン:DJI FlyCart 100


無人ドローン運用ステーション DJI Dock 3
DJI Dock 3

大型物流ドローン DJI FlyCart 100
DJI FlyCart 100

各社の役割


  • 運用・安全管理・進行管理:

    株式会社TRIPLE7/NAPAドローンアカデミー DJI公式代理店


  • 機体提供:

    株式会社システムファイブ


  • 飛行許可申請、法務支援:

    バウンダリ行政書士法人


  • 技術協力:

    南榮工業株式会社(ジャパンドローンセンター)


  • 関係箇所への各種調整:

    ジェイアール西日本商事株式会社 ドローンチーム


ご相談・お問い合わせ


ドローンの業務導入をご検討中の企業様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

導入設計から実証、制度対応、運用構築に加え、国家資格の取得支援や企業向けの安全研修まで、現場ニーズに合わせた最適なご提案をさせていただきます。

次のことをお知らせいただけると、ご案内がスムーズです。

  • 現場の場所と、どんな施設か

  • やりたいこと(運ぶ・点検する・巡回する・洗う など)

  • ご希望の時期

土日を除き、2営業日以内にご返信いたします。



株式会社TRIPLE7(トリプルセブン)

DJI公式代理店

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