ドローン高圧洗浄とは? 仕組み・できること・活用事例をわかりやすく解説
監修:岩岡真吾(株式会社TRIPLE7 代表取締役/元JAL国際線パイロット)
最終更新日:2026年9月28日
高い所の汚れを、人が登らずに洗う方法があります。
ドローン高圧洗浄とは、地上のポンプから送った高圧の水を、ドローンに取り付けたノズルから吹き付けて、人の手が届きにくい高い場所を洗う方法です。ドローン清掃・ドローンお掃除と呼ばれることもあります。
ビルの外壁や窓、スタジアムの高い鉄骨、雨樋など、これまで大がかりな準備が必要だった場所に、ドローンで水を届けられるようになりました。
この記事では、2026年1〜8月だけで40以上の現場を施工してきたTRIPLE7が、ドローン高圧洗浄の仕組み、できること、活用されている場所、安全の考え方をまとめてお伝えします。
この記事の要点
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数字で見る TRIPLE7のドローン高圧洗浄
140m以上 対応する高さ | 40〜80℃ 温水の温度 |
40以上 1〜8月の現場 | 10億円 賠償責任保険 |
目次
1.ドローン高圧洗浄の仕組み
ドローン高圧洗浄は、次の4つでできています。
水源:水道につなぐか、タンクに水をためて使います
高圧ポンプ:地上に置き、水に圧力をかけます
高圧ホース:ポンプからドローンまで水を送ります
ドローンとノズル:ドローンに取り付けたノズルから、水を吹き付けます
大量の水をドローンに積んで飛ぶのではなく、地上から水を送り続ける方式です。そのため、長い時間、同じ力で洗い続けることができます。
水圧は、地上のポンプ側で調整します。TRIPLE7は5〜20MPaの範囲で、素材の状態や汚れの落ち方を見ながら変えています。
TRIPLE7が使っている機体は、DJI Matrice 400です。飛んでいる間、ホースは機体が引き上げ、地上のスタッフがホースを管理します。パイロットと地上のスタッフは、インカムで声をかけ合いながら作業します。

2.水の種類を使い分けます
同じ「水で洗う」でも、汚れによって使う水を変えます。
水道水:ふつうの洗浄の基本です
純水:窓ガラスの仕上げに使うことが多い水です。水道水で汚れを落としたあと、最後に純水で流します
温水:40〜80℃程度のお湯です。カビなどに向いていて、TRIPLE7の現場でもカビがよく落ちた実績があります
洗剤:汚れや素材、現場の条件に合わせて使うかどうかを決めます
3.ドローン高圧洗浄でできること
ドローン高圧洗浄は、「高い所へ、狙って水を届ける技術」です。洗うだけでなく、さまざまな高所のメンテナンスに使えます。
外壁・窓ガラスの洗浄
ビルやホテルの外壁、窓ガラスを洗います。窓ガラスと壁面をまとめて洗う「ビルの丸洗い」にも対応しています。

高い所の鉄骨の、劣化した塗膜の除去
スタジアムなどの高い鉄骨で、サビのまわりに浮いたり、もろくなったりした古い塗膜を、水圧で取り除きます。
※サビそのものを水圧で落とすことはできません。劣化した塗膜の除去とは分けて考えます。
雨樋の落ち葉・たまったゴミの除去
人が上がりにくい高い雨樋に水を当てて、落ち葉やたまったゴミを押し流します。
漏水確認のための散水
外壁や窓のまわりにドローンから水をかけ、建物の中の方が水の入り方を確かめます。必要に応じて、赤外線カメラなどと組み合わせます。
※ドローンは高い所へ水を届ける手段です。ドローンだけで漏水の原因を決めるものではありません。
4.活用されている場所
TRIPLE7がこれまでに施工した場所の一部です。
営業中の高層ホテル:駅に直結したホテルの高層階の窓を、営業を続けながら洗浄しました(ホテル・高層ビルの外壁をドローン高圧洗浄)
国内の大規模スポーツ施設:高い所の鉄骨とキャットウォークの清掃を行いました(大型スポーツスタジアムの高所鉄骨をドローン高圧洗浄)
オフィスビル:8階建てのビルの窓と外壁を、まとめて洗浄しました
高い雨樋:人が上がりにくい場所の落ち葉を取り除きました
広島駅直結の高層ホテルで行った洗浄は、NHK NEWS WEB、読売新聞オンライン、中国新聞デジタル、HOME広島ニュースで紹介されました(メディア掲載の記事)。ドローンが実際に窓を洗う様子は、下のニュース動画でご覧いただけます。

5.これまでの方法との違い
高い所の清掃には、ゴンドラ、高所作業車、ロープを使った作業など、いくつもの方法があります。ドローンは、それらに代わるものではなく、選べる方法が一つ増えたと考えています。
ドローンが特に役に立つのは、次のような場面です。
ゴンドラなどの設備が使えない形の建物や、設備が入り組んだ場所
必要な面だけ、必要な分だけ洗いたいとき
大がかりな仮設を組まずに、テナントや利用者の動線を止めずに作業したいとき
駅の近くなど、高所作業車を置きにくい場所
一方で、こすらないと落ちない汚れや、定期清掃をまるごと置き換えることには向いていません。現地を確かめたうえで、ほかの方法が合っている場合は、そのようにお伝えします。

6.安全への取り組み
ドローン高圧洗浄は、高い所で、重いホースをつないで飛ぶ作業です。TRIPLE7は、航空会社の安全管理の考え方を取り入れて、次のように安全を守っています。
飛ばす前:現地調査で、障害物・人や車の動き・水が飛んではいけない場所・風の流れを確かめます。飛行に必要な国土交通省の許可・承認を取ります
当日:作業の前に全員で打ち合わせ(ブリーフィング)をします。作業エリアの下は、立ち入りを管理します
風の判断:風速5m/sを一つの目安にしていますが、数字だけでは決めません。ビル風や、吹き抜けの中で起きる乱れた風も、現場で確かめます
ノズルの固定:ノズルは、抜け防止のロックピン付きの継手(日本製)で固定しています
万が一への備え:10億円の賠償責任保険に加入しています
パイロットは、一等無人航空機操縦士の資格を持っています。元JAL国際線パイロットの代表・岩岡が、安全を監修しています。

TRIPLE7の安全管理の考え方は、こちらの記事でくわしくご紹介しています。
7.ご依頼から施工までの流れ
ご相談:建物の種類・高さ・洗いたい場所・所在地・写真をお知らせください。汚れのアップの写真があると、汚れの種類を判断しやすくなります
現地調査:飛行できる場所か、障害物や水道・電源の位置などを確かめます。必要に応じて、手持ちの高圧洗浄機でテスト洗浄を行います
許可・準備:飛行に必要な手続きと、施工の計画をまとめます
施工:当日の打ち合わせのあと、洗浄を行います
ご報告:洗浄前と洗浄後の写真を、比べられる形でお渡しします。詳しい報告書にも対応します
8.よくある質問
雨の日でも施工できますか?
雨の日でも飛行・施工する場合があります。風、視界、機体と現場の安全をあわせて判断します。
どのくらいの高さまで洗えますか?
高さ140m以上に対応しています。最大200mは、必要な許可・承認の取得と現場条件の確認を前提に対応します。
どんな汚れが落ちますか?
カビ、コケ、鳥のフン、砂ぼこりなど、水圧で落ちる汚れが中心です。カビには温水がよく効きます。窓ガラスのウロコ(水垢)やサビそのものは、高圧洗浄だけでは落とせないため、別の方法をご案内します。
洗浄中に水は飛び散りませんか?
水が飛んではいけない場所は、現地調査で確かめます。当日は作業エリアの立ち入りを管理し、現場に合わせて飛散に注意しながら作業します。
9.ご相談・お問い合わせ
高い所の汚れや、手の届かない場所のメンテナンスでお困りの方は、お問い合わせフォームからご相談ください。
次のことをお知らせいただけると、ご案内がスムーズです。
建物の種類と、おおよその高さ
洗いたい場所(外壁・窓・屋根・鉄骨 など)
建物の所在地
ご希望の時期
土日を除き、2営業日以内にご返信します。
株式会社TRIPLE7(トリプルセブン)
